いよいよ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」が劇場公開されました。
筆者も公開初日に観覧してきました。
以下は本作を観覧した感想およびレビューです。 なお、感想およびレビューには多分にネタバレを含みますので
ネタバレが嫌な方は総員退避してください。

退避する



























■冒頭

・OPはありません。残酷な天使のテーゼも無しです(泣)

・冒頭の赤い海。波打ち際。劇場版ラストを連想させるシーン。
 どうやら新劇場版では海の色が赤い設定らしいです。

・破壊されたビル群。巨大な人型の白線。サキエル以前のヱヴァ対使徒の戦闘の後でしょうか。

・前情報通りサキエルが第4使徒と明言されていました。

・電話をかけるシンジやシンジを助けるために車で現れるミサト等、
 冒頭部の構成自体にはテレビ版とほとんど変わりありませんでした。

・もちろん映像はほとんどのシーンにおいて格段に進化してます。


■逃げちゃダメだ

・シンジが初号機に乗るくだりもテレビ版とほとんど変更なし。ミサトさんの無茶振りも健在。

・初号機が腕でシンジを庇うシーンは無くなっています。

・ちなみにミサトさんは今作では「二佐」の階級らしい。


■初号機、初陣

・サキエルにフルボッコにされて初号機が沈黙するまではTV版と一緒。
 違うのは沈黙後、そのまま暴走→使徒殲滅のシーンまで直行した点。

・今作では使徒のコアをつぶすと、内部から大量の赤い液体(血?)が放出されるらしい。
 サキエルの体液で、第三新東京市の一部が水没するシーンが追加されていました。
 その光景を見て「まさに血の池地獄」とマヤタソ。

・人類補完委員会の面々は登場せず、早くもゼーレのモノリスが登場。
 ゼーレ曰く「使徒殲滅はリリスとの契約のほんの一部」

・シンジ愛用のSDATは健在。MP3プレイヤーにはなりませんでしたねw


■シャムシエル襲来前後

・トウジに殴られるシーンは変わらず。でもシンジがエヴァパイロットとしてチヤホヤされるシーンは無し。
 それがシンジの気持ちをTV版より重くしている。
 シンジ「何でエヴァに乗るだけで殴られるんだろう…」

・シャムシエル襲来。戦闘形態に移行する第三新東京市。
 映像といい、音楽といい、戦闘時の演出がひたすらにカッコイイ。

・シャムシエル戦の構成自体は大きく変わらず。
 シンジが弾幕張りすぎたライフルはガトリングガンに変更されてた。
 巨大な薬莢が路上の自動車を押しつぶす演出はリアル。

・コアを破壊されたシャムシエルは血の雨となって消失。
 TV版みたくネルフが使徒のサンプルを回収する事はできなかった模様。

・ミサトの叱責を受けたシンジはそのまま家出。路上で段ボールにくるまって一夜を過ごすのが生々しい。

・家出中のケンスケとの交流は無し。

・ネルフ諜報部に連れ戻されたシンジがミサトに向かって言う。
 シンジ「もう僕に自由なんて無い。僕はエヴァに乗るしかない」
 TV版同様、人の事なんて関係ないとミサトが一喝。
 ミサト「エヴァに乗るのも、元の場所に帰るのも自分で決めなさい。全て貴方の自由よ」
 直接的な描写は無いが結果、エヴァに乗り続ける事をシンジは決意したらしい。
 シンジとミサトの「ただいま」「おかえりなさい」の描写は無し。


■綾波レイ

・零号機実験中にレイがエヴァに取り込まれそうになった描写がある。

・ゲンドウがレイを助けるシーンは健在。

・シンジがレイを押し倒すシーンも健在w なおレイのアレが解禁されている。


■ヤシマ作戦

・ラミエルのオーロラの声は健在。

・加粒子砲を撃つ際にラミエルが変形するのが凄くイイ!
 その他、防御の時や別の攻撃をする時も様々な形状に変形する。

・TV版同様、初号機は最初にラミエルに撃たれてしまう。
 (よく見るとラミエルの加粒子砲が初号機のATフィールドを貫いているのがわかる)
 胸を押さえて苦しそうなシンジ。あれ?でもTV版に比べると余裕があるな…、と思った次の瞬間

 ◆ <ラーラー
 ↓
 ★シャキーン!

 ラミエルが更にいかつい形状に変形し、力を集中させて強烈な一撃!
 初号機を守っていた防御シールドごと、一瞬で蒸発する街のビル群。
 ラミエルTUEEEEE〜!つーかまさか変形するとは思いませんでした。
 更にはカタパルトも蒸発してしまい、初号機を回収することが出来なくなる。
 ミサトはプラグの強制射出を提案するが、ゲンドウがそれを許さない。
 今パイロットが居なくなればエヴァのATフィールドが消え、機体を失うことになるからだ。
 ゲンドウに助けを求めるシンジ。黙っているゲンドウ。
 ミサトは街のブロックを爆破し、地面ごと初号機を地下に落下させて強制的に回収する。
 というような演出が追加されています。

・作戦会議中のミサトの顔芸が良かった。

・ゲンドウが「あと八体の使徒を倒さねばならない」と言っている。
 第六使徒のラミエルを倒していないので、使徒は計十三体という計算か?

・敗北の後遺症から、エヴァに乗ることを拒否するシンジ。
 「戦うのはいつも僕だ。ミサトさんは安全な地下施設から指示だけ出して。
  ミサトさん達は…ズルイですよ」
 そう言い放つシンジをミサトはネルフのターミナルドグマの「LE-EE(レベル・トリプルイー) 」と呼ばれる区画に連れて行く。
 そこには磔にされた巨人の姿があった。サキエルの顔の様な仮面を付けた巨人。
 「第二の使徒、リリス」と明言するミサト。
 この時点で早くもリリスが登場。しかもTV版と異なり、ミサトがリリスであることを知っている。
 「使徒がLE-EEに到達すれば本部ごと自爆する設定になっている。
  みんな使徒と差し違える覚悟で働いている。あなたと同じよ」
 と告げるミサト。その言葉を聞いてまだ納得はしていない様子のシンジだが
 「もう一度乗ってみます」と答えるのであった。

・「あなたは死なないわ。私が守るもの」のシーンも健在。
 その後に「僕に守る価値なんて無いよ」というシンジのセリフが追加されています。

・トウジとケンスケからシンジへの応援メッセージが留守電に録音されていた。
 それを聞いて少し気持ちがやわらいだシンジ。

・ヤシマ作戦が発動。今作のラミエルは攻撃形態に変形した際のみコアが露出するという設定。
 よって通常兵器でラミエルを攻撃し、ラミエルに反撃させているスキに陽電子砲でコアを貫く作戦。

・初号機の陽電子砲が一度はラミエルを貫く。
 倒したかに思われたが、ラミエルの反撃で要塞ごと山が一つ吹き飛ぶ。
 TV版でも強敵だったが、新劇場版のラミエルは紛れもない強敵。

・ラミエルの反撃を受け、エントリープラグ内で身をすくめるシンジ。
 その様子を見てゲンドウはシンジの更迭を指示する。
 しかしゲンドウに対し、ミサトが言う。
 「彼は自分の意志でエヴァに乗りました。自分の意志で降りない限り彼に託すべきです。
 私も初号機パイロットを信じます。自分の子供を信じてあげてください」

 その言葉に対しゲンドウは「任せる」と告げるのだった。

・ミサトの気持ちに応えるかのように、涙を流しながらもシンジはエヴァのレバーを握り、再びライフルを構える。
 ここの演出は鳥肌ものですね。

・ラミエルの攻撃をレイの零号機が盾で防御する。
 初号機の陽電子砲がラミエルのコアを貫く。断末魔と共に血の雨となって崩れるラミエル。

・「笑えばいいと思うよ」のシーンは健在。ただし映像は書き直されたもの。
 そして、一瞬ゲンドウの顔が映る描写が無くなっている。

序のクライマックスだけあって、ヤシマ作戦の演出は本当に良かったです。
TV版は何回も見たし、ヤシマ作戦が成功することは分かりきってることです。
それでも「大丈夫なのか?」「勝てるのか?」と観る者に思わせてしまう様々演出がされています。
自分もジッとスクリーンを見入っていたまま鼓動が高まるのを感じました。
結果は分かり切っているのに、なんで自分はこんなにドキドキしてるんだろうと思いましたよ。
まさに制作側の演出にしてやられました。


■エンディングと予告

・棺の中から目覚めるカヲル。(場所は月?)
 カヲルの他にもいくつかの棺が置いてある。閉じたままの棺もあれば開いている棺もある。使徒達が入っているのか?

・月面には血の痕の様なものが走っている。(最初は影に見えたんですがよく見ると血痕みたいです)
 THE END OF EVANGELIONの終盤でリリスの首筋から飛び散った血が月にかかるシーンがあるが関連は?

「また3番目か、変わらないね君も…。会える時が楽しみだよ、 碇シンジ君」と意味深なセリフ。

・月にもリリスの様な巨人が居る。仮面はTV版でリリスが付けていた仮面と同じ。

・宇多田ヒカルのBeautiful Worldをバックにスタッフロール。
 スタッフロール中も帰る観客はほとんど居ない。みんなこの後、予告があることを知ってるんだな。

・スタッフロール後に次回予告。情報量が多すぎて全部は聞き取れなかったが
 とりあえずアスカはちゃんと登場するみたいです。アスカファンの方、ご安心を。

・他にもメガネをかけた女の子の姿も。新たなチルドレンでしょうか?

「次第に壊れていく碇シンジの物語」というナレーション。ああ、やっぱりそういう方向ですか。

・ミサトがリツコに詰め寄るシーンがあった。初号機がディラックの海に呑み込まれる話も健在か?

・TV版第拾九話「男の戰い」のシーン多数。ゼルエル戦も健在?

・参号機がバルディエルに乗っ取られた様な描写もあります。
 ということは、トウジはまた悲惨な運命をたどるのか…。

・あと、エヴァ六号機は月から飛来するらしいです(爆)
 そういえば企画書段階のエヴァで、最強の使徒が月から飛来するという設定があったような。


■その他の感想

・キャラの声はTV版当時とほとんど変わらない印象。10年以上経っているのに声優って凄い…。

・そういえば、最初に時に西暦2015年のテロップが無かった。ひょっとしたら2015年とう設定では無いのかも。

・シンジの顔や表情がTV版よりカッコよくなっていますが、性格の方は変わりありません。
 むしろTV版より更にネガティブかも。

・「ヤシマ作戦」の説明がリツコさんのセリフだけでは、初見の人に対しては不十分だった気がします。
 ヱヴァによる近接戦闘は無理→A.T.フィールドを中和できない→中和せずにフィールドを貫くには莫大な電力が必要。
 だから日本中の電力を集める、という一連の説明をTV版ぐらいに丁寧にした方が良かったですね。映画のヤマ場ゆえに尚更。


・「チルドレン」の用語が出てきません。レイについても「最初の少女。ヱヴァ専属操縦者」という説明でした。
 これに呼応して「マルドゥックの報告書」や「マルドゥック機関」の用語も出てきませんでしたね。
 訂正:リツコさんが「マルドゥックの報告書」と言っているシーンがありました。
 ただ「チルドレン」という言葉はやはり出てきていません。
 やはり旧作の設定と細かい部分で違いがあるようです。


■ヱヴァはエヴァのループか?

今回のヱヴァンゲリオン新劇場版:序は、THE END OF EVANGELION(以下EOE)後の世界ではないかという意見を結構見ます。
EOEを思わせる赤い海、人類補完計画の第27次中間報告(TV版では第17次)、月にある血痕、そしてカヲルの言葉。
確かにループだと思わせる様な伏線が散りばめられています。
でもだからこそ、ループであって欲しくはない。ファンは当然ループだと考えるだろうけど、実は違うんだよみたいに
庵野監督にはファンの予想を裏切るような展開を希望したいです。
予想は裏切ってもいいですから、期待は裏切らないで下さい(爆)

ざっとこんな所でしょうか。
新劇場版は総集編やリメイクでは無い、という事が言われていましたが
まさにその通りですね。話の流れはTV版と同じですがほぼ新作と言っても過言ではないと思います。
ヤシマ作戦の部分を観に行くだけでも充分に価値があるでしょう。
観に行こうか迷ってるアナタ。迷わず観に行ってください。



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